双方とも黄色点滅信号の場合における交差点内事故の過失割合に関する判決です。

[交差点,交通整理,点滅信号,黄色点滅]

黄点滅信号機写真.jpg

双方が黄色点滅信号を示す交差道路から進入した車両同士の衝突事故につき,双方黄色点滅信号の交差点は,道路交通法上,交通整理の行われていない交差点にあたるものと解すべきであるとしました。
その上で,道路幅員も考慮しつつ,双方の速度程度を基本に過失割合を認定したものです。
6:④と速度違反側を重く致しました

千葉地裁 平成10年11月24日判決
事件番号 平成8年(ワ)第2082号
平成10年(ワ)第59号 損害賠償請求事件
<出典> 交民集31巻6号1753頁

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1 該当する判決部分は (クリックすると回答)

(1)一般論部分
道路を通行する車両は信号機の表示する信号に従わなければならず(道路交通法7条),黄色点滅信号は「歩行者及び車両等は,他の交通に注意して進行することができること」を意味するものである(道路交通法4条4項,道路交通法施行令2条1項)。
そして,双方黄色点滅信号の交差点は,道路交通法上,交通整理の行われていない交差点にあたるものと解すべきである(最高裁昭和44年5月22日第1小法廷決定参照)。
そうとすれば,本件交差点は左右の見通しの悪い交差点であったのであるから,道路交通法42条1号により,ともに本件交差点に入ろうとするに際し徐行すべき義務があったものというべきである。

(2)事実の評価部分
しかるに,前記認定のとおり,被告は,加害車を運転して時速約59㌔㍍で走行中(制限速度毎時40㌔㍍),本件交差点に差しかかり,本件信号機の表示が黄色点滅信号であることを認めたが,減速することなくそのままの速度で本件交差点内に進入したものである。他方,被害者も,被害車を運転して時速約42㌔㍍ないし45㌔㍍で走行中(制限速度毎時40㌔㍍),本件交差点に差しかかり,本件信号機の表示が黄色点滅信号であることを認めたが,減速することなくそのままの速度で本件交差点内に進入したものである。

(3)過失割合の評価
そうとすれば,本件事故は,双方がその徐行義務の履行を怠ったことによって発生したものというべきであり,過失割合は,双方の速度や速度違反の程度,前記車道の幅員等を考慮すると,被告60%,被害者40%と認めるのが相当である。

2 交差点の事実関係は (クリックすると回答)

本件交差点は,主道路たる県道千葉鎌ケ谷松戸線と従道路たる通称マラソン道路とが交わる左右の見通しのきかない交差点であり,主道路は歩車道の区別ある道路でその全幅員は約11・4㍍,車道幅員は約6・8㍍,従道路は歩車道の区別ある道路でその全幅員は約19・9㍍,車道幅員は約8・9㍍であって,従道路はゆるやかに右にカーブして本件交差点に至っている。

3 本件の事故状況は (クリックすると回答)

被害者は,被害車を運転して,通称マラソン道路(従道路)を習志野市大久保方面から千葉市花見川区方面に向かい時速約42㌔㍍ないし45㌔㍍で走行中,本件交差点に差しかかり,対面する信号機の表示する信号が黄色点滅であることを認めたが,減速することなくそのままの速度で本件交差点内に進入した。
おりから交差する県道千葉鎌ケ谷松戸線(主道路)を国道296号線方面から習志野市実籾方面に向けて時速約59㌔㍍で走行してきて本件交差点の対面する信号機の黄色点滅信号に従い本件交差点内に進入してきた被告運転の普通貨物自動車と出合頭に衝突し,被害車の左前部を加害車の右前部に衝突させ,その衝撃により被害車ははね飛ばされ,被害者は車外に放り出されて路面に全身を強打した。

4 コメント (クリックすると回答)

双方黄色点滅信号の交差点は,道路交通法上,交通整理の行われていない交差点にあたるものと解すべきである(最高裁昭和44年5月22日第1小法廷決定参照)。と言うことにしたがった判決です。
そして,その上で判決は主道路を走行していた加害者に対して従道路を被害者は走行しておりましたが,加害者が速度違反になる程の速度であったことから,6:④としたものです。④が被害者側です。

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