Q.後縦靱帯骨化症(opll)を基礎疾病にする中心性頸髄損傷が発症した場合に後遺障害となりますか。

[3級,opll,中心性脊髄損傷,後縦靱帯骨化症,素因減額,脊柱管狭窄,脊髄損傷]

A.

骨傷のない頸随損傷として中心性頸随損傷は,

加齢変性による頸部脊椎症や後縦靱帯骨化症(opll)による脊柱管狭窄のある場合に頻発し,受傷の瞬間から四肢麻痺が発生するとされています。

後縦靱帯骨化症(opll)が基礎疾病としてあり,その上で受傷の瞬間から四肢麻痺が発生していれば証明としては容易と言えます。

あるいは,既に他の要因で脊柱管狭窄が生じていれば同様のことが言えます。

但し,問題は基礎疾病として脊髄圧迫症状が事故前に生じていて,それが受傷により麻痺症状を出現に至ったことが必要です。

脊髄圧迫症状発生としては,骨化部での脊柱管狭窄が約40%以上であるという見解があります。


後縦靱帯骨化症(OPLL)等による脊柱管狭窄が基礎疾病であることから四肢麻痺が生じたならば3級という高い後遺障害認定がされることさえもあります。

しかし,後縦靱帯骨化症に関する最高裁平成8年10月29日判決(いわゆるOPLL判決)により,
四肢麻痺の原因が素因であることから3割以上の素因減額がされることにもなります。

その意味では高い等級が認められながらも素因減額される両刃の剣と言えます。



脊柱管狭窄率(リンク)

代表弁護士岡田正樹による出版物です

ごめんじゃすまない! 自転車の事故

むさしの森 法律事務所 岡田 正樹 (著)

本書の特長は事故を起こした加害者、事故に巻き込まれた被害者の真実をもとに、それぞれの苦しみや悲しみの物語、危険運転に対する違反切符と罰則、過失の割合、賠償・慰謝料の実例、自転車用の保険、和解に導く弁護士の役目など、あらゆる面から自転車事故を解説しています。 大切なお子さんを加害者に、被害者にもさせたくない。子を持つお父さん、お母さんには必携の書です。

Amazon詳細ページへ

むち打ちや脱臼、脊髄損傷など、幅広い疑問にもお応えします。ご相談は埼玉の弁護士、むさしの森法律事務所にご連絡ください。

0120-56-0075 受付時間:月~金(土日祝日も対応)午前9時30分~午後10時

フォームからのご相談予約はこちら

ページの先頭へ戻る