Q.バビンスキー反射とはなにですか。

[バビンスキー,下行性伝導路(運動路),中枢性,病的反射,皮質脊髄路,脊髄損傷,脳損傷,足底反射,遠心性伝導路(運動路),錐体路]

A.

バビンスキーBabinski反射は,よく知られている病的反射であり,信頼性の高い皮質脊髄路(錐体路)障害の徴候です。
しかし,徴候があることが確定診断ではなく,画像等の他覚的所見が必要です。

1 病的反射pathologic flexとは (クリックすると回答)

筋肉の伸展や皮膚の表面の刺激により引き起こされる正常者では認められない反射を言います。反射としては,表在反射に属します。

2 バビンスキー反射検査法とは (クリックすると回答)

仰向けに寝てもらいハンマーの柄で足底の外線をゆっくりとかかとから母指に向かって下から上に弧を描くようにこすります。
正常では,この様な刺激を与えられると足底反射が起こるために母指は足底の方へ屈曲します。

なお,こちらも (リンク)参照して下さい。

3 バビンスキー反射陽性とは (クリックすると回答)

母指が足底の方へ屈曲せずに,逆にいくぶん強直性に背屈(足底と逆方向に曲がる)して,他の4指が扇のように開いてしまう場合に陽性となります。
これは皮質脊髄路(錐体路)障害の徴候です。なお,生後1から2年の乳幼児の場合には病的意義はないとされています。

4 皮質脊髄路(錐体路)とは (クリックすると回答)

脳からの手足や体を動かす命令を伝える神経経路を下行性伝導路(運動路)と言います。あるいは脳から遠ざかっていく経路のために遠心性伝導路(運動路)とも言います。

その中の多くの役割を果たすのが皮質脊髄路(錐体路)です。

これは大脳皮質の一次運動野から発して脳幹に属する中脳を経由して延髄にいたり,脊髄(頚髄→胸髄→腰髄)を通り下行していきます。
皮質脊髄路を錐体路ともいうのは,延髄にある錐体を通るからです。
そして大脳皮質一次運動野からでたものの大半がこの錐体で交叉をします。

5 バビンスキー反射と皮質脊髄路(錐体路)障害の関係は (クリックすると回答)

この様に皮質脊髄路(錐体路)は大脳皮質からの長い道のりがあります。
バビンスキー反射陽性は,この道のりのどこかに障害があることを示しています。
従って,脳損傷あるいは脊髄損傷を疑わせるものではありますが,その原因や部位のためには別の検査が必要となってきます。
錐体路徴候を示すと,中枢性障害が疑われます 。(リンク)

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