Q.外傷性脳損傷の後遺障害はどうなりますか。そのベストの解決としては,どうしたらよいですか。

[びまん性軸索損傷,脳損傷,頭蓋骨,骨折,高次脳機能障害]

A.

外傷性脳損傷は頭蓋骨骨折と共に生じることが多くありますが,必ずしも頭蓋骨骨折がなくとも生じることがあります。
外傷性脳損傷の後遺障害は,特に高次脳機能障害が目立ちます。
そのような後遺障害を負った場合には,交通事故弁護士に依頼をして正当な賠償を求めるべきです。

1 外傷性脳損傷とは
外傷性脳損傷とは,交通事故などによる外力によって脳に器質的ダメージを与えられたものを言います。

2 外傷性脳損傷の分類
脳挫傷や頭蓋内脳出血で脳細胞が挫滅した場合には,その箇所に対応した機能が失われます。これを局所的脳損傷といいます。
これに対して直接に脳細胞が挫滅はしていなくとも,脳細胞の間をつないでネットワークを構成している軸索がびまん的に切断されて結果的に脳細胞の死滅となるのが,びまん性軸索損傷です。
びまん的というのは広範囲に,そして,まばらにという意味です。びまん性軸索損傷は,脳内の出血がなくとも生じます。その点で,見過ごされやすい脳損傷です。

3 外傷性脳損傷の原因
頭蓋骨骨折によって直接的な外力が働いて脳挫傷や頭蓋内脳出血によって外傷性脳損傷となることがあります。
また,頭蓋骨骨折がなくても首を支点に脳に回転運動が加えられたような場合にも脳挫傷や頭蓋内脳出血が生じて,外傷性脳損傷となることがあります。
さらに,脳に回転運動が加えられた場合には,脳挫傷や頭蓋内脳出血が生じなくとも,先ほどのびまん性軸索損傷により脳損傷が生じることがあります。

4 外傷性脳損傷の後遺障害
脳は,運動機能,知覚,高次脳機能という重要な役割を果たしている臓器です。また,中枢細胞と同じで生涯細胞であり,死滅すると再生はしません。外傷性脳損傷を受けると残念ながら後遺障害を残す可能性は極めて大きいと言えます。
その後遺障害の内容も,視覚,聴覚という労働や生活に重要な情報収集の能力低下や喪失と言うこともあります。また,身体性機能が麻痺ということで失われることもあります。
そして,なによりも外傷性脳損傷では身体性機能障害以上に目立つものが高次脳機能障害です。後遺障害の等級も残存している労働能力から見て1級から12級までと広い範囲に及んでいます。

5 外傷性脳損傷に特有の問題
我が国の救命救急医療は世界でもトップクラスだと言われています。
そのおかげで,生命の危機から脱出できる方が数多くいると言われています。
反面で,当初CT等の画像で出血が認められなかった場合に外傷性脳損傷,特にびまん性軸索損傷を見のがすことが少なからずあると言われています。
時間がかなりすぎてから,記憶力の低下や,性格変化が生じて,外傷性脳損傷を受傷したことが分かる例も多くあります。
また,障害が残っているのにもかかわらず,そのことを示す画像が出ないことも多くあります。専門家である交通事故弁護士の出番と言えます。

6 ご相談下さい。
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