Q.高次脳機能障害での地誌的見当識障害(地誌的失見当識)とは何ですか。道に迷うのです。

[半側空間無視,地誌的見当識障害,街並失認,道順障害]

A.

熟知している場所で道に迷う症状をいいます。
但し,他の神経症状(意識障害,認知症等)や神経心理症状(健忘症候群,半側空間無視等)による場合は除きます。
そこで,熟知している場所で道に迷う症状の中で,それらの他の症状によらないものを地誌的失見当識(同義として地誌的見当識障害,地誌的失見当,地理的障害,地誌的失認)といいます。

さらに,地誌的失見当識は症候と病巣から(1)街並失認(視覚性失認)(2)道順障害(視空間失認)に分類されます。

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(1)街並失認
よく知っているはずの建物や風景(街並み)を見ても,それが何であるか,どこの場所であるかを同定できません。
目的地までの地図を描くことが出来ても周囲の風景が道をたどる指標(ランドマーク)とはならないために道に迷います。
よく知っているはずの場所には,勤務先などの旧知の場所だけではなく,入院した病院,通院をし始めた病院といった新規の場所も含みます。

(2)道順障害
一度に見渡せない空間内における自分の位置,離れた2地点間の位置関係を正しく判断できない症状です。
目の前にある建物や風景(街並み)が何であるかはわかりますが,頭の中に目的地への方角が理解できずに地図を描くことができずに,道に迷うのです。

(3)症候の違い
よく知っている建物・風景について(1)街並失認は同定できず,(2)道順障害は同定できます。
しかし,よく知っている場所での位置や方角については,逆に(1)街並失認は同定できるのに,(2)道順障害は同定できません。

但し,いずれも旧知の建物・風景に関しては例外があるようです。

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