Q.泌尿器機能障害で言う排尿筋外括約筋協調不全DSDとは何ですか。後遺障害(後遺症)となりますか。
A.
尿排出時には外尿道括約筋が弛緩します。
つまり,尿が出やすいように緩くなるのです。
その機能が行われなくなると排尿筋外括約筋協調不全DSDと呼ばれる病的状態となり,尿が出にくくなるのです。
外傷による場合には,膀胱機能障害としての後遺障害に該当します。
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なお,詳細は続きをご覧ください。
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排尿筋外括約筋協調不全DSDの原因
脳幹部橋排尿中枢(PMC:pontine micturition center
)から(外)尿道括約筋を弛緩させる信号が届かないため,排尿筋収縮と同時に(外)尿道括約筋も収縮してしまうからです。
下部尿路に関する陰部神経が尿道括約筋と骨盤底筋へ分布しています。
これらが正常な状態であれば尿道括約筋の緊張に対する随意的もしくは不随意的調節に関与するのです。
しかし,この陰部神経に対する弛緩を命ずる信号が届かないために,放電が消失せず尿道括約筋の緊張がとれず,逆に収縮してしまうのです。
そのため,泌尿器後遺障害の排尿障害となります。
2 後遺障害(後遺症)
膀胱の機能障害によるもの
a. 残尿が100ml以上であるもの
→9級
b. 残尿が50ml以上100ml未満であるもの
→11級
検査方法については,こちらを参照して下さい。
☆泌尿器障害(蓄尿障害・排尿障害)に関わる尿流動検査法urodynamics
or urodynamic study
UDSにはどのようなものがありますか。---交通事故賠償は,むさしの森法律事務所(リンク)