Q.交通事故による頻尿は,後遺障害(後遺症)となりますか。

[排尿中枢,泌尿器,無抑制収縮,膀胱,自律神経,蓄尿,頻尿]

A.

頻尿について,脳中枢に至るまでの脊髄中枢,脳内の神経経路あるいは脳中枢そのものに支障が考えられます。
交通事故においても脊髄中枢,脳損傷による頻尿が生じる可能性があります。


1 頻尿とは何ですか。  
頻尿とは,尿意を感じやすいことです。

通常成人は,最初の尿意(初発尿意)として約150mlで感じ,その後200から250mlで強い尿意となります。

頻尿は,それよりも遙かに少ない量で尿意を感じてしまうことです。
だから,トイレの回数が増えるのです。
すなわち,50mlあるいは30ml程度でも初発尿意を感じ,さらに100mlで強い尿意となる場合があります。

2 頻尿のメカニズム
畜尿,つまり膀胱に尿がたまったという情報は,脊髄中枢を経て脳排尿中枢へ伝達します。

膀胱の求心性神経の末端がセンサー(伸展受容体)となっているのです。
尿意を感じながら人間は,排尿を抑制,つまり我慢ができるのです。

従って,センサー(伸展受容体)に支障があるか,あるいは,脳幹部橋排尿中枢PMCが信号を受けていないで勝手に尿意と判断をしている可能性も考えられます。


3 頻尿の後遺障害はどうなりますか。  
頻尿を残すもの→11級
「頻尿」とは,次のいずれにも該当するものを言います。
a. 器質的病変による膀胱容積の器質的な現象または膀胱若しくは尿道の支配神経の   損傷が認められること
b. 日中8回以上の排尿が認められること

c. 多飲等の他の原因が認められないこと

このように,頻尿は,器質的な損傷があること,つまり交通事故を原因とする外傷によるものでなければ後遺障害としての賠償の対象とはなりません。
そのために医学的所見が必須です。

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