Q.家事従事者(家事労働者)の死亡逸失利益が問題となるのはどのような場合ですか。

[三庁共同提言,家事労働,年金,死亡,独身]

A.

1 成人して既に働いている子と二人暮らしの女性   
家事労働は,自分以外の者のために行うものを言います。
したがって,経済的に自立ができる状態でありながら,母親と同居している独身男女に対する家事も賠償で言う家事労働と言えます。
しかし,被害者も働いていて,自分のための家事のついでに子の家事もしていたような場合,あるいは,子も家事を行って二人で共同して生活をしていたような場合には,実態に合わせて,死亡逸失利益の基礎収入の減額がされる可能性はあります。


2 夫と,二人で年金生活者妻  
この場合には,夫は,年金生活者で退職者になります。
家事労働は相手方の労働の再生産に結ぶつくことまでも要求していないと考えますから,妻として家事労働をしていたと考えられます。
また,妻が夫の介護も行っていたような場合には,基礎収入を平均賃金以上に引き上げて請求することも可能であると考えます。
なお,妻の死亡によって残された夫が家事について家政婦を雇用したような場合であっても,妻の逸失利益として評価された以上の賠償として請求することはできないと考えます。


3 高齢夫婦  
いわゆる三庁共同提言では,88歳の例に関しては,もはや家事労働と言えるような内容ではないこと,あるいは,平均余命との関係で逸失利益を否定しています。
85歳は,それとの比較からすればボーダーラインと言えますが,現実に家事労働を行っていたと言う実態があれば肯定されると考えます。
ただし,二世帯で生活していて,実態は,息子あるいは娘夫婦が家事労働を専らしていたような場合には,否定される可能性が高いと言えます。

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