Q.動揺関節とは何ですか。後遺障害(後遺症)はどうなりますか。

[動揺関節,弾発膝,手関節,肩関節,膝関節,足関節]

A.

動揺関節とは,関節の可動域制限ではなく,関節が不安定となり,その結果異常な動きをしてしまう状態のことを言います。
可動域制限とは別の概念によって後遺障害として認定されます。

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1 動揺関節は,後遺障害認定されるのですか。(クリックすると回答)


自賠責後遺障害等級表にはのっていないですが,労災基準に準じて認定を受けることができます。


2 動揺関節とは何ですか。可動域制限とは違うのですか。(クリックすると回答)


動揺関節とは,可動域制限と言うよりも不安定性という本来にはない異常な運動を示すことです。

異常な運動とは,正常可動域を超えるような大きな動き,あるいは,異常な方向への動きと言うことです。

ただし,後遺障害の対象となるものは原因が器質的なものであることが必要です。


3 動揺関節となることがあるのは,どの関節ですか。(クリックすると回答)

< p>  主に,膝関節であり,受傷によれば肩関節・足関節がなることがあります。


4  どうして,動揺関節になるのですか。(クリックすると回答)


膝関節を例にとると,靱帯損傷です。

膝関節の靱帯が外力で損傷することで可動域制限が生じ関節のたがが緩んだようになり,動揺関節になるのです。


5 他の関節は,どうして動揺関節になるのですか。(クリックすると回答)


肩関節は,脱臼によってなることがあります。

脱臼により関節面相互の正常な位置関係が崩れて整復しても,靱帯断裂が修復しないことが原因となる可能性はあります。

また,足関節は脱臼骨折に伴って靱帯損傷から動揺関節になる可能性もあります。

このように,脱臼骨折に伴って支持組織である靱帯損傷が動揺関節に大きく関わっていると言えます。


6 動揺関節となってしまった場合の後遺障害等級はどうなりますか。(クリックすると回答)


上肢と下肢によって,次のようになっています。
下肢が上肢に比べて評価が高くなっていますが,それは下肢の動揺関節は歩行・立位へ影響を与えることを考慮しているのです。


上肢
10級=常に硬性補装具を必要とするもの
12級=時々硬性補装具を必要とするもの
12級=習慣性脱臼


下肢
8級=常に硬性補装具を必要とするもの
10級=時々硬性補装具を必要とするもの
12級=重激な労働等の際以外には硬性補装具を必要としないもの
12級=習慣性脱臼,または弾発膝



7 後遺障害の認定の際に,どのような注意が必要ですか。(クリックすると回答)


ストレスX線写真による画像所見が必要です。
ストレスX線写真とは,関節に負荷をかけた状態で撮影されたものを言います。
なお,膝関節については,靱帯の損傷を調べる徒手検査も必要とされています。

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