Q.脊髄空洞症とは何ですか。外傷性脊髄空洞症は,あり得ますか。

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A.

脊髄実質内に水分(髄液)を満たした空洞が生じた状態です。
痛み・しびれ・感覚障害等の症状があります。
外傷により発症することもあり得ます。

1 脊髄空洞症とは何ですか。 (クリックすると回答)

脊髄空洞症とは,
「脊髄中心管が嚢胞状に拡大して,髄液を貯留しているときを水髄症といい,脊髄中心部の灰白質に髄液を貯留した空洞を認める」場合を言います(「現代の脳神経外科学」坪川孝志著 金原出版p378)。

しかし,「両者(注:水髄症とそれ以外)の形態が混在することや,臨床的に両者を区別することが困難なことから脊髄空洞症として包括されるが,水髄症の要素が強い場合には脊髄水空洞症という名称も用いられる」(「脳神経外科学Ⅱ 太田富雄編 金芳堂 p1907」)とされています。


なお,簡単に「脊髄実質内に水分(注:髄液)を満たした空洞が生じた状態である。」との定義もされています(「標準整形外科学」国分正一外編 医学書院p436 )。

2 脊髄空洞症の原因は何でしょうか。 (クリックすると回答)

完全には,解明されていないようです。髄液が脊髄実質内に入るメカニズムと言うことになります。

髄液が生産される第4脳室より中心管に入るものと,脊髄実質を介在するものなどの説明がなされているようですが,現時点でも完全な解明とは至っていないようです。

3 脊髄空洞症の症状は,どういうものですか (クリックすると回答)

上肢の痛み・しびれ・痛覚障害等の表在感覚障害,上肢の遠位優位の脱力・筋萎縮などを呈するとされています。
さらに進行をすると,腱反射亢進,下肢痙性麻痺が生じます。

進行性が特徴で,罹患者の60から70%が進行するものとも言われています。

4  外傷性はあり得るのでしょうか。 (クリックすると回答)

脊髄空洞症は,基礎疾患を前提とするとされていますが,外傷により脊髄自体への損傷があった場合には,それを契機に脊髄空洞症を発症することはあり得ると言えます。

なお,進行性ということから,事故から時間が経ってからの発症,つまり遅発性の外傷性脊髄空洞症はあり得ると言えます。

5 裁判例に見られる脊髄空洞症は,どのようなものですか (クリックすると回答)

(1)脊髄損傷後の遅発性の脊髄空洞症を認めた判決
脊髄(頚髄)損傷等で8級後遺症となり示談(留保条項付)を締結後,約15年経過した時点で脊髄空洞症を発症悪化した場合に,5級2号(請求は2級3号)後遺障害を認めた判決
大阪地裁 
平成12年3月30日判決(控訴和解)   
<出典> 自動車保険ジャーナル・第1387号


(2)脊椎損傷等による後遺障害に対する訴訟提起後に脊髄空洞症発症
ただし,既に後遺障害1級認定済み。
東京地裁 平成14年3月27日判決(確定)   
<出典> 自動車保険ジャーナル・第1443号
             

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