Q.嚥下(えんげ)障害とは何ですか。後遺障害(後遺症)は,何級ですか。

[えんげ,嚥下,10級,6級]

A.

嚥下(えんげ)機能を廃した場合は3級相当,著しい障害を残す場合は6級相当,障害を残す場合は10級相当となります。


1 嚥下(えんげ)障害とは 
えんげとは,物体,通常は飲食物ですが,を口腔から胃まで運搬する一連の運動です。
この運動は,口腔期・咽頭期・食道期の3段階に分かれます。
えんげは,この中でも咽頭期の運動が重要です。

えんげ障害(困難)とは,次のようなものが挙げられています。
(1)のみ込み運動ができない
(2)食道通過障害=のみ込むことはできるが,食道内を通過しにくい状態です。
(3)誤嚥=えんげした際に,物体(飲食物)が咽頭を経て下気道に入ってしまう状態です。
(4)鼻腔内流入=えんげに際して物体が鼻腔内に入ってくる状態です。
(5)えんげ痛=えんげすると痛みが起こる状態です。


2 後遺障害(後遺症)はどうなりますか。  
労災保険障害等級表では,えんげの障害については定めておりません。
したがって,自賠責についても明示されていないことになります。
そこでえんげの障害については,そしゃく障害に準じて考えます。

そしゃく機能障害に準じて以下のとおりになります。
「えんげ機能を廃したもの」(3級相当)
「えんげ機能に著しい障害を残すもの」(6級相当)
「えんげ機能に障害を残すもの」(10級相当)

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