Q.骨盤変形による後遺障害(後遺症)が認定されても逸失利益を否定されることがあるのですか。
A.
骨盤骨折の治療後に変形癒合したり,腸骨を採取して変形が残ったりした場合には,「骨盤骨に著しい変形を残すもの」として後遺障害12級5号となります。
しかし,労働能力喪失には実際上は影響しないとして逸失利益を認めるか否かの争いになりやすいと言えます。
とりわけ,腸骨を採取したことによる変形が12級5号に該当すると認定されても,労働能力喪失を否定して逸失利益を認めない判決が多い傾向にあります。
例えば大阪地裁平成10年4月17日判決,京都地裁平成14年2月14日判決 自動車保険ジャーナル1452号19頁,名古屋高裁平成15年2月27日判決 自動車保険ジャーナル1494号2頁。
その理由としては,腸骨を採取したからとしても下肢の可動域制限や歩行障害といった日常動作の支障が生じていないことが挙げられています。
但し,骨盤骨採取による変形であっても,現実に支障がある身体状況があれば,労働能力喪失を認める判決もあります。東京地裁平成8年8月28日判決。
骨盤骨折(リンク)
しかし,労働能力喪失には実際上は影響しないとして逸失利益を認めるか否かの争いになりやすいと言えます。
とりわけ,腸骨を採取したことによる変形が12級5号に該当すると認定されても,労働能力喪失を否定して逸失利益を認めない判決が多い傾向にあります。
例えば大阪地裁平成10年4月17日判決,京都地裁平成14年2月14日判決 自動車保険ジャーナル1452号19頁,名古屋高裁平成15年2月27日判決 自動車保険ジャーナル1494号2頁。
その理由としては,腸骨を採取したからとしても下肢の可動域制限や歩行障害といった日常動作の支障が生じていないことが挙げられています。
但し,骨盤骨採取による変形であっても,現実に支障がある身体状況があれば,労働能力喪失を認める判決もあります。東京地裁平成8年8月28日判決。
骨盤骨折(リンク)