Q.足指の機能障害とは何ですか。また後遺障害等級はどうなっていますか。

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A.

足指の機能障害は,「足指の用を廃したもの」(用廃)のみです。

足指の用廃とは「第1の足指の末節骨の2分の1以上を失ったもの,その他の足指は遠位指節間関節以上を失ったもの又は中手指節関節若しくは近位指節間関節(第1の足指については指節間関節)に著しい運動障害を残すもの」を言うとされています。

等級は,用廃の個数等に応じて7級から14級まであります。

1 足指の機能障害とは,なにですか。   (クリックすると回答)


足指の機能障害は,「足指の用を廃したもの」(用廃)のみです。

2 足指の骨・関節の構造は,どうなっていますか。  (クリックすると回答)


5本の指すべてに中足骨1本があり,母指(親指,但し足指の場合には手指と区別するために第1指と呼びます。)を除いた4本の指に指骨が各3本あります。
母指(親指)の指骨は2本です。
なお,足の指骨は手と区別するために,特に趾骨と書きます。

すると,第1指を除いた4本の指は,中手骨1本+趾骨3本(それぞれ順に手指と同様に基節骨・中節骨・末節骨と呼ばれます。)で構成され,第1指は,中足骨1本+趾骨2本(基節骨・末節骨です。)で構成されていることになります。
これは,手指と同じです。

関節で考えると,第1指を除いた4本の指には,3本の趾骨の中で基節骨と中足骨との間に一つ(これを中足指節関節と言います。MTPと書くこともあります。),そして3本の趾骨の間に二つ(基節骨と中節骨の間を近位指節間関節=PIP,中節骨と末節骨との間を遠位指節間関節=DIPと言います。これは手指と同じです。)あります。

第1指には基節骨と中足骨との間に一つ(中足指節関節=MTP),そして2本の趾骨である基節骨と末節骨間に一つ(指節間関節=IP)あります。

なお,第1から第5の指すべてですが,中足骨と足根骨の間の関節をリスフラン関節と言います。

リスフラン関節.jpg

3 足指の用廃とは,どのようなことを言いますか。  (クリックすると回答)


足指の用廃とは「第1の足指の末節骨の2分の1以上を失ったもの,その他の足指は遠位指節間関節以上を失ったもの又は中手指節関節若しくは近位指節間関節(第1の足指については指節間関節)に著しい運動障害を残すもの」を言うとされています。

だが,これだけではわかりにくいので以下に具体的に示します。

①第1の足指の末節骨(いわゆる指先にある骨)の長さの2分の1以上を失ったもの

②第1の足指以外の足指を中足指節関節(指の付け根の関節)若しくは近位指節間関節(指の付け根から見てすぐの関節)において離断したもの

③中足指節間関節(指の付け根の関節)又は近位指節間関節(指の付け根から見てすぐの関節)の可動域が健側の可動域角度の2分の1以下に制限されるもの

④第1指の指節間関節の可動域角度の2分の1以下に制限されるもの

4 足指の機能障害についての等級は,どうなっていますか。  (クリックすると回答)


両足指全部→7級
1足の指全部→9級
第1足指+他の1指以上→11級
第1足指のみ→12級
第1以外の4足指全部→12級
第2足指のみ→13級
第3,4,5足指とも→13級
第3,4,5足指の内1本か2本→14級

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