Q.脳神経麻痺の症状としての睫毛徴候・Bergara-Wartenberg(ベルガラ-ワルテンベルグ)徴候とは何ですか。
A.
脳神経麻痺の症状には色々なものがあります。
睫毛(しようもう)徴候は顔面神経麻痺を確認する方法の1つと言えます。
睫毛(しょうもう)はまつげのことです。
眼輪筋(眼の周りの筋肉)の力が十分に保たれているときには,眼を閉じれば睫毛はほぼ完全に埋められて,外からはわずかにその先端が見えるにすぎません。
しかし,眼輪筋の収縮が不十分なときには,その側の睫毛が外からよく見えることがあります。
それを睫毛徴候と言うのです。
睫毛徴候が出ることを睫毛徴候陽性と言います。
それは眼輪筋の支配域における顔面神経麻痺(リンク)を示すものです。
睫毛徴候は,軽い顔面神経麻痺を見出すのに有用とされています。
次にBergara-Wartenberg(ベルガラ-ワルテンベルグ)徴候とは強く目を閉じさせると,健側では眼輪筋のふるえが指で触れると分かるのですが,障害側ではふるえが減弱ないし消失していることをいいます。