Q.片麻痺による筋力低下を調べる方法はどのようなものがありますか。
A.
1 筋力低下で運動麻痺が分かるのでしょうか。
筋力低下は,運動不足あるいは加齢によっても起こりますが,交通事故によって受傷した場合に,
筋力低下は,その事故によって運動麻痺が起きていることを示す場合があります。
そこで,見のがされやすい軽い片麻痺を調べる検査があります。
その検査で筋力低下が示されるものがあり,それをバレー徴候と言います。
2 上肢のバレー徴候試験はどうやるのでしょうか。
まず,立ち上がってください。そして手のひらを上に向け,両腕をまっすぐ水平に前に出してください。
しばらくそのままの状態でいてください。
どちらかの腕が次第に内側に回るように落ちてきましたか?
それが上肢のバレー徴候です。
落ちてきた腕側に障害,つまり麻痺があることになります。
但し,垂直にすとんと落ちるような場合には原因は麻痺によるものではないとされていますので注意してください。
3 下肢のバレー徴候試験はどうやるのでしょうか。
それでは,うつぶせに寝てください。
そして両足を膝はそのまま床につけて,かかとの方からそろえて両足を挙げてください。
その場合に,太ももとかかとで膝の所で作る角度が約135度になるようにしてください。
そして,しばらくその状態でいてください。どちらかの足が自然に落ちてきましたか?
それが下肢のバレー徴候です。
その落ちてきた足側に障害,つまり麻痺があることになります。