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腕橈骨筋反射　Brachioradialis Reflexとは手首の所で橈骨を叩くと前腕の屈曲運動が起こるものです。屈曲運動が起こると反射亢進であり，頚髄(脊髄)の損傷を示すものです。

そして，逆転橈骨筋反射Inverted Radial Reflexとは前腕の屈曲運動は起こらずに指の屈曲運動が起こるものです。

１　検査はどうやるの？
あなたは，リラックスして肘を曲げて，前腕は小指が下に親指が上に来るような位置(回内と回外の間の位置)にしてください。お医者さんは，橈骨(肘から親指に向かってまっすぐに伸びている骨)の端である手首の部分をハンマーで垂直に叩きます。

２　どうなると反射亢進なの？
肘の所から前腕は曲がってきましたか？それとも前腕は動きませんでしたか？前腕の屈曲が起こると反射です。その屈曲の程度で亢進が判断されます。

３　反射亢進だとどこの障害が疑われるの？
腕橈骨筋の支配神経は橈骨神経ですが，その中枢は頚椎(C)５，６番です。主には６番です。そこで，頚髄損傷(脊髄損傷）の可能性もあります。
腱反射は通常は上位運動系つまり錐体路から抑制されています。そのため，錐体路（大脳中心前回～内包～延髄錐体交叉～脊髄側索）に障害があった場合に抑制が無くなるため反射の亢進がみられるのです。

４  逆転橈骨筋反射とはなに？
前腕の屈曲はしないのに，指の屈曲が生じるものです。それは頚椎(C)５，６番の限局性障害によるものです。錐体路障害があればさらに指の屈曲は強くなるとされています。