Q.表在反射の調べ方にはどのようなものがありますか。
表在反射とは,皮膚及び粘膜を針,綿などで刺激して起こる反射です。
皮膚の表在反射の消失は錐体路障害を示す徴候です。
1 表在反射にはどのようなものがありますか。 (クリックすると回答)
二つの種類,つまり粘膜反射Mucous Membrance Reflexと皮膚反射Skin Reflexがあります。
2 粘膜反射とは,どのようなものですか。 (クリックすると回答)
粘膜反射Mucous Membrance Reflexには,
角膜反射,くしゃみ反射,咽頭または催吐反射があります。
(1)角膜反射Corneal Reflex
脱脂綿で角膜を刺激すると眼がすぐに閉じられます。
これが角膜反射です。
その消失は三叉神経障害を意味することがあります。
(2)くしゃみ反射Nasal Reflex
鼻の粘膜をこよりで刺激するとくしゃみが出ます。
これがくしゃみ反射です。
その消失は三叉神経障害です。
(3)咽頭または催吐反射Pharyngeal or Gag Reflex
咽頭後壁の粘膜をへら(舌圧子)で刺激をして吐き気を起こす反射です。
3 皮膚反射とは,どのようなものですか。 (クリックすると回答)
皮膚反射Skin Reflexには,
腹壁反射Abdominal Reflex or Abdominal Wall Reflex 腹皮反射Abdominal Skin Reflex,拳睾筋反射Cremasteric Reflex,臀部反射Gluteal Reflex,足底反射Planter Reflex,肛門反射Anal Reflexがあります。
(1)腹壁反射Abdominal Reflex or Abdominal Wall Reflex腹皮反射Abdominal Skin Reflex
腹壁筋の収縮を起こさせるものです。収縮が生じることが反射です。
左右を調べて一側の反射が減弱ないし消失していることは錐体路障害の重要な徴候です。
(2)拳睾筋反射Cremasteric Reflex
拳睾筋の収縮により睾丸が挙がる反射です。
錐体路の障害があると消失します。
(3)臀部反射Gluteal Reflex
臀部の収縮をみるものです。
(4)足底反射Planter Reflex
足の裏を刺激します。
正常であれば親指の足底への屈曲運動が起こります。
(5)肛門反射Anal Reflex
正常であれば肛門括約筋が収縮します。