A.

１　症状

言語を表出することも，理解することも，復唱も，
いずれもが重度に障害されている状態です。

発話は全く見られず無言の状態です。

時折見られる発話も意味不明で発話と言うよりも発声というべきものです。
理解障害も重度です。

日常用品の名称に対する選択も，はい・いいえで答える質問においても回答が困難であるというレベルの重度の障害です。

復唱，呼称，読み，書字は，ほとんど不可能です。

しかし，全失語は理解障害が改善されると，一般的には，ブローカ失語に移行すると考えられているが，ウェルニッケ失語に移行する場合もあるとされています。

２　病巣

古典的にはブローカ失語の病巣に加えてウェルニッケ領域を含んだ広い病巣と考えられていましたが，

最近では必ずしもその両方を含んでいなくとも全失語となると考えられるようになってきました。

なお，全失語の症状の大半は右片麻痺を伴います。
しかし，そうでない例もあります。

 

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外傷性脳損傷（リンク）

頭蓋骨骨折（リンク）