Q.連合型超皮質性失語の症状と病巣はどのようなものですか。
A.
1 症状は?
復唱以外のすべての言語機能が重度に障害された失語です。
復唱は明らかに良好であるにもかかわらず,それ以外は全失語と同様な障害があります。
自発話はほとんどないか,あっても同じことの繰り返しです。話し言葉の理解は単語レベルでも明らかな障害があります。呼称も通常は不可能です。読みも書字も重度の障害です。
2 病巣は?
ブローカ領域とウェルニッケ領域,そして両者を結ぶ弓状束をふくむ主要言語領域が概念中枢から孤立している,つまり言語野だけが孤立しているものと古くから考えられていました。しかし,近年,主要言語領域が完全に孤立していない連合型皮質性失語の症例も発見されてきました。そのために,病巣を含めた原因と治療の解明には,まだ途上といえます。