Q.姿勢異常とは何ですか。
A.
姿勢反射異常に基づく姿勢異常は,原因によって大別されています。
1 錐体外路系
姿勢異常としては,前傾・前屈の姿勢,あるいは前腕・膝の屈曲などがあります。
2 錐体路系
障害を受けている側の上肢については前腕で回内して手指は屈曲し,下肢については外転・伸展したままの姿勢です(ウェルニッケ・マン姿位)。
3 小脳性
そのまま立った状態,あるいは歩いた状態において,いずれも頭部・肩・体幹ともに病側に傾け,同じ病側の肩はやや前方に突き出します。
病側に倒れやすいという傾向があります。
静止して立つと,両下肢を広げて外転したままで広く歩幅をとります。
病側の下肢は伸展します。小脳の働きとしては,四肢の筋の屈曲・内転の制御ですので,障害されていると,四肢の伸展・外転が優勢となります。
4 脊髄性
一般に両下肢を不自然に広げて辛うじて立っている姿勢をとることができます(脊髄姿位)。歩行時はよろめきます。
5 末梢性
つま先立ちの姿勢で,腰や膝を不必要に曲げてバランスをとろうとするので明らかに不自然な姿勢となります。
重心が前にかかるために動揺性となります。