Q.ミオクローヌスとは何ですか。後遺障害(後遺症)と関係しますか。
A.
ミオクローヌスとは,不随意運動であり,外傷によるミオクローヌスとなって,麻痺が残る後遺障害となる可能性があります。
範囲は小さいものから,広範で関節運動を伴うものまで多彩な不随運動です。
筋運動の大きさ,持続などは不規則で,非律動的に出現し,四肢,顔面,頚部などいずれの部位にも見られます。
ミオクローヌスは,大脳皮質から脊髄に至る中枢神経系の多くのレベルから発生します。
そのレベルから皮質性ミオクローヌス,皮質下性ミオクローヌス,網様体性ミオクローヌス,脊髄(分節)性ミオクローヌス等があります。
また,皮質由来のミオクローヌスでは先行する棘波がとらえられる「ミオクローヌスてんかん」があります。
3 外傷によるミオクローヌスとは何ですか。 (クリックすると回答)
ミオクローヌスは典型的な中枢神経系の不随意運動です。
意識障害や頭蓋骨骨折を伴う頭部への衝撃により,器質的な病変が起こりうると考えられます。
そのような場合に,右半身不全麻痺についてレントゲン,脳波,CT,MRI検査では異常所見が認められないものの事故との因果関係を肯定して外傷性ミオクローヌスとした判決があります。(大阪地裁 平成4年1月16日判決 <出典> 自保ジャーナル・判例レポート第102号-No,85)
なお,上記判決は,具体的な病巣の特定まで必要がないとしております。
ある意味では,頭蓋骨骨折による重症かとも言えます
頭蓋骨骨折については,こちらを参照して下さい。
☆頭蓋骨骨折(リンク)