Q.脳挫傷とは何ですか。後遺障害(後遺症)は,どうなりますか。

[側頭葉,前頭葉,後頭葉,脳ヘルニア,脳挫傷,脳浮腫,頭蓋内圧亢進]

A.

外力によって脳組織に損傷を生じて,種々の程度の神経組織の出血と脳浮腫を特徴とする脳実質の挫滅を言います。

症状にも軽重があり,特に重度の意識障害がある場合においては予後は不良とされています。

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1 脳挫傷とは何ですか
脳細胞の挫滅,つまり壊死が部分的に群(巣)をなしてできたものが脳挫傷です。
また,時に多発性のことが多くあります。
損傷部位の周辺には浮腫が認められます。

2 発生機序及び好発部位はどうですか。
直撃を受けた直下の直撃損傷と,その反対側の対損傷によることが多いとされています。
好発部位は前頭葉の先端部,側頭葉の先端部,後頭葉の後端部です。

3 症状はどうなりますか
頭蓋内圧亢進症状と巣症状が出現します。
脳浮腫が発生し,局所の脳循環障害のため,挫傷自体と周辺の浮腫をさらに増悪させて,頭蓋内圧が上昇して,ついには脳ヘルニアへと移行することが多くあります。

4 治療はどうですか
挫滅した脳機能の回復はできません。
症状悪化と救命のために,頭蓋内圧亢進から脳ヘルニアへと移行することに最大の努力を払うとされています。
開頭術による手術の適応も状況により検討されます。

5 後遺障害はどうですか
救命されたとしても,重症例の多くが後遺障害を残存させると言われています。

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