Q.記憶障害とMRI画像所見の関係はどうですか。
A.
記憶障害の病巣としては,記憶を司る重要な役割を果たす海馬を中心とした部位があります。
その病巣は,MRI画像所見として,その部位に認められることになります。
主な病巣としては,
(1)海馬を含む側頭葉内側部
(2)間脳(視床,乳頭体,脳弓)
(3)前脳基底部
(4)脳梁膨大後部領域があります。
記憶回路として知られるパペッツ(Papez)回路は,海馬を起点且つ終点としています。
また,この回路は,閉回路として自己完結している回路です。そして海馬から見ると,(1)から(4)を経由していることになります。
2 MRI画像所見ではどうなりますか。(クリックすると回答)
病巣となる部分は,脳の正中(注:中心)にあります。
したがって,画像では,中心部のスライスに病巣となる損傷が認められることになります。