Q.嗅覚の検査方法のT&Tオルファトメーターとは何ですか。嗅盲とは何ですか。
日常生活で臭いをかいでいるのに最も近い状態での嗅力検査を目的としてつくられており,嗅覚程度の判定,嗅覚障害者の選別ができます。
嗅覚の脱失・減退のいずれも判定できるため,等級認定の基本とされています。
なお,アリナミン静脈注射(ただし,「アリナミンF」を除く。)でも嗅覚脱失の判定はできることになっています。
1 嗅覚障害と認定法法とは,どういうものですか。(クリックすると回答)
嗅覚障害は,その脱失(12級相当)・減退(14級相当)については,T&Tオルファトメーターによる基準嗅力検査の平均嗅力損失値により,以下の様に区分されています。
5.6以上 嗅覚脱失
2.6以上5.5以下 嗅覚減退
なお,嗅覚脱失については,アリナミン静脈注射(ただし,「アリナミンF」を除く。)による静脈嗅覚検査による検査所見のみによって確認しても差し支えないとされています。
しかし,嗅覚減退についてアリナミン静脈注射による検査所見では基準には合致しないということになります。
2 T&Tオルファトメーターとは,どういうものですか。(クリックすると回答)
日常生活で臭いをかいでいるのに最も近い状態での嗅力検査を目的としてつくられており,嗅覚程度の判定,嗅覚障害者の選別ができます。
使用する基準臭にはAからEの5種類があります。
A:花のにおい
B:焦げたにおい
C:腐敗臭
D:果実のにおい
E:糞臭
5.6以上 嗅覚脱失であり,まったくにおいがしない。ことです。
4.1~5.5 高度減退=ほとんどにおいがしない。ことです。
2.6~4.0 中等度減退=強いにおいは分かる。ことです。
なお,1.1~2.5は,正常または軽度減退です。これは「においがするが弱い感じ。日常生活に支障はない。」と言うレベルです。
嗅盲とは,ある特定の匂いには感度が低いか,ほとんど感じないことを言います。
T&Tオルファトメーターの基準臭は嗅盲が多く,感じ方に個人差がある匂いで構成されているとされています。
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嗅覚障害の後遺障害については,こちらの記事を参照して下さい。
☆嗅覚障害とは何ですか。検査方法はどうなっていますか。後遺障害はどうなりますか。---後遺障害賠償は,むさしの森法律事務所へ(リンク)