Q.頚椎の椎弓骨折とは何ですか。後遺障害(後遺症)となりますか。
A.
頚椎は,椎骨という骨ですが,その後方部分に椎弓はあります。
その骨折は,場合によれば神経根症状をもたらすことがあります。
頚椎は,脊椎の頚部(首部)に属します。
頚椎(脊椎)は,骨です。椎骨
椎骨は,前方部である椎体と,後方部である椎弓及び諸突起からなっています。
椎弓は,椎骨を構成する後方部であり,本来は脊髄を保護するための骨格です。そして,同時に脊柱運動の力点の機能も持っています。
圧迫力と伸展力により生じます。
脊柱管が広くなる方向に骨片が転位するために脊髄損傷の合併は少ないとされています。
しかし,骨折した椎弓が片側の椎間孔内へ落ち込み神経根症状を生じることがあるとされています。
その場合には,手術が必要となります。手術をしても神経根症状が残存するようであれば,後遺障害の問題になります。
3個以上の脊椎について,椎弓切除等の椎弓形成術を受けたもの
「脊柱に変形を残すもの(11級7号)」の後遺障害に該当します。