Q.ガウジ痕と事故状況の解明とはどのような関係がありますか。

[ガウジ痕,センターライン,ノーズダウン,正面衝突]

A.

事故状況を示す実況見分見取図等において,ガウジ痕の記載を見ることがあります。
ガウジ痕とは,車両の金属などの硬い部分が路面をえぐる痕跡を言います。
そのガウジ痕の位置,特にセンターラインからの距離,そしていずれの車両によるものかは,事故状況の解明に非常に重要です。


1 ガウジ痕とは

ノーズダウン現象によって,車両の前部が路面に沈み込むように押しつけられて,車底が実際にも路面に押しつけられることがあります。
その際に,金属などの硬い部分が路面をえぐる痕跡を残すことがあります。
このえぐり痕がガウジ痕と呼ばれるものです。

ノーズダウン現象とは,車両が激しい衝突をすると,両方の車両共に瞬間的に激しい減速が生じますが,減速をさせる力は,自動車の構造から全体には,つまり前部から後部まではと,すぐには伝わらず,後部は減速せずに前進を続けているために車両の前部に向かって,後部が押しつけるような力が働いて,前部を路面に沈み込むように押しつけていく現象です。


2 ガウジ痕と事故状況の解明

事故状況を示す実況見分見取図等において,ガウジ痕の記載を見ることがあります。
そのガウジ痕の位置,特にセンターラインからの距離,そしていずれの車両によるものかは,事故状況の解明に非常に重要です。

ガウジ痕が問題となるのは,交差点外の道路における,とりわけカーブあるいはその付近の対向車両同士の正面衝突の場合に多くあります。
いずれが,センターラインを超える走行をしたのか,それをガウジ痕の位置・距離から一定の推測をすることが可能です。

また,当該事故によるガウジ痕であるかも問題となることがあり,事故直後に警察だけではなく,自らも路面の痕跡を記録しておく必要があります。

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