Q.高次脳機能障害の論理的記憶障害とは何ですか。

[ウエクスラー成人知能検査,ウエクスラー記憶検査,ワーキングメモリー,脳挫傷,記憶障害,論理的記憶障害,近時記憶]

A.
1  論理的記憶
例えばニュース記事のようなやや長い文章を2,3聞いた後に,直接及び遅延後にどれだけ思い出せるかというストーリー性に関する記憶をいいます。
したがって,高次脳機能障害としては,この論理的記憶についての障害をいいます。
判断を要する作業に関しては,この能力の減退あるいは喪失は労働能力低下として重要な要素となりえます。

2  神経心理学的検査との関係
ウエクスラー記憶検査(WMS-R)における論理的記憶は直後及び遅延の点数低下がみられます。
なお,ウエクスラー成人知能検査(WAIS-R)においては平均値範囲の場合も多いとされています。

3  その能力との関係
論理的記憶障害に関しては,記憶対象への近時記憶,ワーキングメモリー,遂行機能が関係しているとされています。
しかし,記憶対象への近時記憶とワーキングメモリーの点数が相関しなかったり,遂行機能障害は,論理的記憶障害だけでは説明がつかないなどの問題があります。

4 頭部外傷との関係
論理的記憶障害は,頭部外傷により前頭葉の脳挫傷を負った場合に多いとされています。

むち打ちや脱臼、脊髄損傷など、幅広い疑問にもお応えします。ご相談は埼玉の弁護士、むさしの森法律事務所にご連絡ください。

0120-56-0075 受付時間:月~金(土日祝日も対応)午前9時30分~午後10時

フォームからのご相談予約はこちら

ページの先頭へ戻る