Q.腰椎捻挫で12級13号(頑固な神経根症状)が認められるための深部反射(腱反射)とは何ですか。バビンスキー反射・クローヌスとは何ですか。

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A.

 

深部反射(腱反射)

①アキレス腱
②膝蓋腱
③バビンスキー
④クローヌス


1 第1段階
①アキレス腱
②膝蓋腱

深部反射(腱反射)は,亢進,軽度亢進,正常,低下,消失と評価されます。
反射は,ハンマーで加えられた刺激が後根(知覚神経)によって伝達されて脊髄に達し,
さらに脊髄を横断して脊髄灰白質の運動神経細胞に接続して脊髄神経の前根(運動神経)を通り筋肉に達するのです。

その結果として,加えられた刺激により筋肉運動が起こります。

この様に,患者の意思とは無関係に反射的に起こるものであることから,深部反射(腱反射)検査は客観性があるのです。
深部腱反射の検査方法は次の通りです。
①アキレス腱
患者は,うつぶせになり膝関節を屈曲させている状態で,
アキレス腱部をハンマーで軽く叩いて,足関節が底屈すれば正常です。

②腕橈骨筋
患者は,検査代の端に両足をリラックスした状態でぶら下げて座ります。
そこへ膝蓋骨(膝の皿)をハンマーで軽く叩いて,膝関節が伸展すれば正常です。


各腱反射で減弱(低下,消失)していると末梢での運動神経障害が考えられます。

特定される末梢神経の圧迫される画像との対応があれば,12級13号の該当性となります。


2 第2段階

12級で言う神経症状ではなく,病的反射として,もっと重篤な脊髄(腰髄)損傷の可能性を示すものです。
従って,陰性,つまり異常所見がなくとも気にする必要はありません。
万が一陽性が出た場合には,症状固定については,一時中断をして脊髄(頸髄)損傷ではないかを担当医とよく相談をして下さい。

③バビンスキーBabinski反射
足底の指の関節をこすりあげて親指が背屈する(反り返る)と陽性です。

④クローヌス Clonus
患者の筋腱に急激な他動的伸展を起こさせた際に,筋が周期的に収縮と伸展をくり返す現象です。

中枢神経の錐体路障害があり腱反射が亢進している場合には主として下肢で認められ,
大腿四頭筋に見られるものを膝蓋(膝)クローヌス
大腿三頭筋に見られるものを足クローヌスといいます。

③か④が陽性であれば,末梢神経の神経根障害よりも,脊髄損傷による錐体路障害が疑われます。

従って,神経根症よりも脊髄症の可能性があります。

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深部反射・表在反射・錐体路性反射 (リンク)

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