Q.受傷後に行う神経学的な反射検査にはどのようなものがありますか。そして,今後においてどのような意味がありますか。---交通事故賠償は,むさしの森法律事務所
腱反射,表在反射,病的反射があります。
反射検査の結果は錐体路障害を示すものとして重要です。
神経学的検査というと,ハンマーで膝を叩く場面を思い浮かべるようです。
反射が亢進しているか,減弱あるいは消失しているかは,神経学的に重要な意味があるのです。
神経学的検査には,大きく3つあります。
腱反射(筋伸張反射),表在反射,そして病的反射です。
2 腱反射(筋伸張反射)とは何ですか。 (クリックすると回答)
腱反射は,筋伸張反射とも言われます。
腱や骨の突端を急に叩いて引き起こされる反射のことです。
刺激を伝える装置(刺激受容器と言います。)は,腱にも骨膜にもないので腱反射という名前は正確ではないと言われています。
そこで,表在反射に対して深部反射とも言います。
しかし,実際には筋の伸張が刺激となり起こる反射であることから,筋伸張反射とすべきであると言われています。
腱反射の方法についてはこちらをご覧下さい。(リンク)
表在反射は,皮膚または粘膜に刺激を与えて筋の反射的収縮を起こすものです。
筋肉の伸張または粘膜表面の刺激によって引き起こされ,正常では原則として起こらないとされているものです。
もっとも確実な診断の指標となるものであり,その中で特にバビンスキー反射
(リンク)が重要とされています。
錐体路障害があると言うことを示しています。
脳からの手足や体を動かす命令を伝える神経経路を下行性伝導路(運動路)と言います。
その中の多くの役割を果たすのが錐体路です。
皮質脊髄路とも言います。
錐体路障害があるとはその伝導路のどこかに,それには脳を含みますが,損傷があることを示しています。
反射異常には腱反射の亢進,表在反射の消失,病的反射の出現があります。