Q.大脳側頭葉が障害されるとどういう後遺障害となりますか。
A.
側頭葉の機能として主なものは,聴覚,言語理解,記憶,情動,嗅覚等です。これについてはこちらへ(リンク) 障害されると,当然にそれらに関する症状が出現します。
1 聴覚
側頭葉上面に聴覚野があります。障害されると,聾・難聴となります。
2
言語理解
感覚性言語中枢(ウェルニッケ領域)があることから,失語となります。ウェルニッケ失語についてはこちらへ(リンク)
3
記憶・情動
側頭葉の障害で出現しますが,海馬・大脳辺縁系の症候です。大脳辺縁系についてはこちらへ(リンク)
4
精神運動発作
自動発作と精神発作があります。側頭葉の主要な症状ですが,大脳辺縁系も関与しているとされています。
5
嗅覚
嗅覚には大脳辺縁系も関与していますが,側頭葉内の鉤回(こうかい)で嗅覚障害が起こります。
なお,幻嗅という症状を呈することもあります。
また,鉤回の障害により異常味覚を伴うことがあるとされています。
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側頭葉は,頭蓋骨古拙である側頭骨骨折で障害されます。
頭蓋骨骨折(リンク)