Q.足関節の外傷にはどのようなものがありますか。後遺障害(後遺症)となるかのうせいがあるものはどれですか。
A.
主なものとしては,
足関節果部骨折
脛骨天蓋骨折(ピロンあるいはパイロン骨折)
外傷性足関節脱臼
があります。
靱帯損傷を伴う場合もあります。
1 足関節の構造はどうなっていますか。 (クリックすると回答)
足関節とは,足首の関節です。
構造を簡単に言うと,垂直に膝から降りてきた脛骨・腓骨が足の甲にある距骨にはまり込んだ状態になっています。
脛骨は内側(親指側)にある太い方の骨で,腓骨は外側(小指側)にある細い方の骨です。
距骨は,踵骨(しょうこつ)とともに足の甲を形成していますが,その距骨の上に距骨滑車という骨が乗っかっています。距骨は距骨滑車とセットになっています。
距骨滑車には,上面,内果面,外果面の3面があります。
脛骨は内果面,腓骨は外果面に組み合わされています。
そして,脛骨と距骨間・腓骨と踵骨は強い靱帯で結ばれています。
さらに,脛骨と腓骨との間にも強い靱帯があります。
(1)足が固定された状態で足関節に内外反や捻りといった過大な外力が加わる
(2)下腿長軸方向に強大な外力が作用する
(3)足関節の生理的な運動範囲を超えた屈曲や捻転力が加わる
3 足関節外傷にはどのようなものがありますか。 (クリックすると回答)
なお,足関節部の捻挫に靱帯損傷が伴うことも多くあります。その場合には,重傷となり,足関節固定術あるいは人工関節に至ることもあり,それでも動揺関節
(リンク)として症状が残ることがあります。