Q.高次脳機能における注意機能とは,また,注意機能障害とは何ですか。どのように分類されますか。
情報処理の前提として対象に注意を配分するものが注意機能です。
私たちには,目,耳等から入ってくる情報があります。その情報を処理しなければなりません。 2 注意機能の分類は,どのようなものですか(クリックすると回答)
全般性注意と方向性注意に分類されます。 3 全般性注意とは,また,その障害とは何ですか。(クリックすると回答)
全般性注意を分類する場合には,一般的に①選択機能②維持機能③転換機能④配分機能とされています。
注意機能とは,全般性注意と方向性注意に分類されますが,注意機能障害とされるのは,全般性注意に関するものが一般的です。
方向性注意の障害は,いわゆる半側空間無視とされています。関連記事→こちらへ(リンク)
検査方法→こちらへ(リンク)
そのために,情報の一部に注意を向けたり,対象を変えたり,同時に複数の対象に注意を配分しなければなりません。
これらが,注意機能です。
そして,注意機能は,遂行機能やワーキングメモリーと密接な関係があるのです。
通常は,全般性注意について注意機能と言います。
方向性注意とは,右や左という特定の空間的な方向に対する注意を言い,その障害がいわゆる半側空間無視です。
なお,③転換機能④配分機能を1つにして制御機能とする分類もあります。
①選択機能とは外界から入ってくる様々な情報から特定のものに対して注意を向ける機能です。
②維持機能とは一度向けた注意を一定の時間,維持する機能です。
③転換機能とは一度向けた注意を,その他のものへと移す機能です。
④配分機能とは複数の作業を同時に行う場合に,注意をうまく振り分ける機能です。
①選択機能障害とはいわゆる注意散漫となります。
②維持機能障害とは注意が持続しないで次に移ってしまうために,集中すべきことが行えなくなります。
③転換機能障害とは同じことを繰り返したり,複数の過大を順番にこなすことがうまくできなくなったりします。
④配分機能障害とは同時に複数の作業を行うことができなくなります。ワーキングメモリーとの関係が言われています。