Q.事故後に,耳の聞こえが悪くなり,めまいもあります。どのような検査をしたらいいのでしょうか。
A.
聴神経の損傷の可能性を調べていただくべきです。この神経は,内耳神経とも言い,平衡感覚と聴覚をつかさどるものです。
その調べ方としては次のものがあります。
1 聴力検査
簡易な検査としては音叉を用いて低音と高音の聞こえ方をみます。
これだけで伝音性難聴あるいは神経性難聴が判明することがあります。詳細は聴力計を用いて検査します。
2 リンネ検査
振動させた音叉を耳の後にある乳様突起にあてて音が聞こえなくなってから,今度は患者の耳の穴4,5㎝のところに置きます。
それでも音が聞こえるかどうかを検査します。
正常であれば聴力は骨伝導よりも長く続くために音が聞こえるので,それをリンネ陽性ととします。
しかし,中耳障害や外耳がふさがっていると気道の方が短くなるので耳の穴に持って行かれても聞こえないのです。その場合はリンネ陰性とします。。
3 ウェーバー試験
振動させた音叉を額の中央において,振動が左右の耳のどちらに強く響くかを聞きます。正常ならば左右差はありません。
中耳や外耳に障害があると障害されている側が大きく聞こえます。迷路や求心性の神経系障害がある場合には健側に大きく聞こえます。
4 前庭機能試験
これは,神経耳科による検査です。
回転試験・温度試験・眼神経による眼振分析・視運動性眼振の検査などがあります。
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リンネ法とウェーバー法(リンク)
難聴の後遺障害認定と等級(リンク)
伝音難聴と感音難聴(リンク)