1.過失割合の重要性
既に人身損害にて申し上げたとおり,あなたにも過失がある場合には,過失相殺された,つまりあなたの過失を差し引いた残りしか賠償の対象となりません。そこで,あなたの過失割合は,とても重要な問題です。
あなたが被害にあった事故は人身事故となっていますか。それとも物件事故だけですか。 物件事故だけであるとすると,警察からの物件事故報告書という簡易な書類しか公的資料がありません。また,人身事故だとしても現場見取図しかない場合あるいは双方の言い分が食い違う現場見取図が複数作成されている場合が多くあります。この様な場合には,あなたの主張を裏付ける一貫した記憶に基づく証言ができるかどうかによって勝敗が決まってきます。人身事故の場合で,先に物損をめぐって過失割合が食い違い争点となっているならば受け取るお怪我に関する人身損害額にも,そのまま直結します。
☆相談対象です。特に,人身事故の場合で物損に関して過失割合の争いが発生しているならば,直ちに私どもに御相談ください。
2.全損かどうか。
修理費用と車両時価額の金額の大小関係から見て修理費用の方が大きい場合には,全損となり低い金額である車両の時価額での賠償となります。全損と言われたけれども,納得がいかないという方もおられると思います。車両の残存価値については,年式,走行距離等による一定の基準が存在しますが,同種車両の流通過程での価格等の資料やデータを提示することによりあなたに有利な解決を図ることができる可能性もあります。その可能性があるかも含めて私どもに御相談下さい。
☆相談対象です。
3.格落ち
修理をしたとしても美観や機能上の損傷が残るおそれがある場合には修理費用とは別の格落ち損害(評価損)となります。さらに売却の際の価格が下がることから交通事故によって修理をしたというだけで,格落ち損害(評価損)とする見解もあります。この様に格落ちについては,複雑な問題があり,車両の車種,年式等によっては認められる場合かどうかが分かれます。そのような場合に当たるかも含めて私どもに御相談下さい。
☆相談対象です。
4.休車損害
運送会社などで営業としてトラック等の車両を使用していた際に事故に遭い一定期間修理のために,その車両が使用できなくてやむなく得意先の仕事を断ったりして「損害」が発生することがあります。しかし,常に法的にみて損害賠償の対象となるとは限りません。被害車両の代わりとなる車両が存在したのか,あるいは事故にあった車両の1日あたりの収益を証明するものがどの位あるかどうかが重要なポイントとなります。休車損害については,物件事故の中でも紛争となることが多い傾向にあります。休車損害を否定されたり,提案額が納得できなかったり,あるいは休車損害として請求できるかどうかを判断したいという場合も含めて私どもに御相談下さい。
☆相談対象です。